青森大林区署庁舎

青森大林区署庁舎(現青森森林博物館)- 青森ヒバ造りの美しい建物

青森市は県庁所在地であるが、近代建築物が非常に少ない。これは明治43年の青森大火や昭和20年の青森大空襲の影響によるものであるが、その中で唯一素晴らしいと思った建造物が青森大林区署庁舎(現青森森林博物館)である。青森市の有形文化財に指定されている。

青森大林区署庁舎の建物について

青森大林区署庁舎は白いペンキで塗られたルネッサンス風建築様式の木造二階建の建物である。外壁は日本三大美林の一つとされる青森産のヒバ材が使用され下見板張りで仕上げられている。屋根はトタン葺きで、宮殿を思わせるような窓が付いている。設計者は久留正道で明治41年に完成している。
建物の内部も明治時代の趣きを残しており、映画「八甲田山」のロケにも使われている。
なお、設計者は長く不明で、多分農商務省山林局が行ったのでないかとされてきたが、建設当時の明治41年の東奥日報の記事の中に設計者「久留正道」と記載されているのが発見されている。久留正道は江戸時代に生まれ、工部大学校(現東京大学)でコンドルに学んでいる。久留正道が関わった建造物としてはこのブログでも紹介している東京音楽学校の奏楽堂や京都府庁旧本館がある。
現在は森林博物館として、森林のいろいろな側面が紹介されている。

青森森林博物館付近の地図

住 所:青森県青森市柳川2丁目4−37
青森駅西口から徒歩10分程度歩くと、木々に囲まれた広い敷地に白いペンキで塗られた建物が眼に留まる。これが青森森林博物館である。周囲のとの調和も良く非常に美しい建物である。