内子座の正面

内子座 – 江戸情緒溢れる芝居小屋

内子座は愛媛県の内子に江戸時代を彷彿とさせるような芝居小屋である。多くの劇場が近代化されている現在、伝統的な純和風の劇場は珍しく一見の価値がある。重要文化財に指定されている。

内子について

内子は愛媛県の南伊予の山の中にある中規模程度の町である。松山から特急で約25分程度の距離にあるが、この内子座や白壁の見事な町並みが残っており、観光する価値はある。現に観光客は多い。
内子は昔から木蝋をとる目的のハゼノキの栽培や木蝋の製造や流通で栄えた町で、大洲藩の経済的な基盤にもなった。内子の「八日市護国」地区には現在も白壁が美しい木蝋の生産業者の町並み残っており、重要伝統的建造物群保存地区に指定されている。私も保存地区に指定されている場所に多く行ったが、「八日市護国」は五本の指に入る美しいところである。

内子座 の建物について

内子座は大正5年に大正天皇の即位を祝い、内子町の有志によって建設された純和風様式の本格的な芝居小屋である。地方でこれだけの芝居小屋を建てる財力があったことに感心する。建物は木造2階建ての瓦葺き入母屋作り、堂々とした正面玄関である。

内子座 の正面2階
内子座 の正面2階

入口も木戸銭で古風である。ここで入場料を支払って内部を見学する。

内子座 の木戸銭
内子座 の木戸銭

内部は場面転換をスムーズに行なうことができる「廻り舞台」や花道、桝席、楽屋などがあり当時の建築技術の粋が集められた建造物である。外観も純和風で引き付けられるが、何よりも内部の構造で花道や升席など時代劇のドラマでしか見ることができない舞台を現実に見ることができるのであるから興味を引く。
座席は江戸情緒たっぷりの升席である。現在は殆どが椅子席になっており、純和風の芝居小屋は全国でも数か所しかなく、貴重な存在である。

内子座 の舞台
内子座 の舞台

歌舞伎でお馴染みの花道や回り舞台(場面が速く転換できるように舞台に回転機構がある)。地下の奈落からは回転機構も見ることができる。

内子座の奈落.
内子座の奈落.

大向こうから見た舞台。2階席の様子。

内子座 の2階席
内子座 の2階席

現在は町内外の芸術文化活動の拠点として活用されることが殆どあるが、過去には人形浄瑠璃や歌舞伎公演、それに文楽など日本伝統の芸能が公演されている。特に文楽は毎年定期的に内子座文楽として公演されている。公園内容はともかくとして、この枡席や二階の大向うから伝統芸能の演目を鑑賞すれば、さぞかし、江戸時代の雰囲気が味わえることであろう。

内子座 の地図

住 所:愛媛県喜多郡内子町内子2102
JR予讃線内子駅から徒歩10分程度。更に10分程度歩くと八日市護国の重要伝統的建造物群保存地区がある。